私はおじいさんの言ってる意味がよくわからなかった




えん…だ…ん…?



私に…?冗談でしょ…?



『婚約発表は2ヶ月後だ。お前が嫌だと言っても無駄なことだ。これは決定事項になっとる。』



おじいさんは淡々と言葉を紡ぎ出す



「おじいさんっ!!」

私はおじいさんの言葉がまだ信じられなかった



いや、信じたくなかった



『高梨家の人間になりたいなら高梨のために働くんじゃな。そうでなければわしはお前を孫とは認めん。話というのはそれだけだ。わかったら帰りなさい。』



おじいさんはそう言うと私を残し、リビングから出ていった











そんな…


こんなのって…っ!!



頭をよぎるのは愛しいあの人だった









愁…っ!!







私はおじいさんの家のリビングで1人、体を震わせることしかできなかった―…