凪ちゃんと匡人先輩は私をタクシーに押し込んだ
目的地を知らされないまま車は発進した
「あの…どこに行くの…?」
『ん―?美弦ちゃんが今、一番会いたがってる奴の所かな?』
匡人先輩は悪戯っぽく答えた
それって…っ!!
期待は否応がなしに膨らんでしまう…
私が今、一番会いたいのは…
『はい!!着いた♪』
凪ちゃんは楽しそうに目的地の到着を告げた
着いた先は恭也さんに閉じ込められていたグランドホテルとはまた違うホテル…
当分ホテルはいいって思ってたのに…
ちょっとげんなりした
『ボーッとしてないでしゃきしゃき入りな!!』
凪ちゃんに背中を押され、私はある部屋のドアの前まで連れて行かれた
『ごゆっくり~♪』
最後に凪ちゃんは私を思いっっっきり突き飛ばすと軽やかに廊下を歩いていった
「いった―い…っ…」
凪ちゃんに突き飛ばされたその弾みで床に倒れた
凪ちゃん痛いよ…
情け容赦のない攻撃(?)に凪ちゃんへの不満が洩れる



