『おい、それくらいにしとけよ。さっさと逃げるぞ。』
匡人先輩はそう言うと凪ちゃんの頭を掴んだ
ま、匡人先輩まで…!?
『いった―いっ!!分かったから離して!!』
凪ちゃんは匡人先輩の手を振り払い、私の体を起こした
『ほら!!もたもたしないで走ってよ!!』
「え!?あっはい…」
訳も分からず凪ちゃんに手を引かれ、私達は走り出した
扉のところには見張りの人たちが倒れていた…
「凪ちゃん…あの人達…」
後ろを振り返りながら尋ねる
『俺の邪魔するからちょっと制裁をね…』
凪ちゃんの代わりに匡人先輩が物騒なことを口走った
制裁って…
「あの…状況がいまいち分かんないんだけど…」
何で凪ちゃんと匡人先輩がここに…?
連れ出されて確かにホッとしてるけど…
『助けに来てあげたのよ。』
凪ちゃんはニヤッと笑った
「助けに…?」
『ちょっと遅くなったけどね。あの腑抜けのせいで。』
腑抜け…?だれ…?
そう思っていると1階に着いた



