次の日…
『美弦さん、これはどうですか?』
恭也さんは私を買い物へと連れ出した
もちろん2人っきりじゃない
私が逃げないように見張りの人も連れてきていた
「どれでもいいです…」
正直言ってどれもピンとこない
適当に返事をしたにもかかわらず、恭也さんは次々と買い物を進めていく
『それでは、これとこれを着てきてください。』
恭也さんは私に服を渡した
「はい…」
男の人って服を着せるのが好きなのかしら…?
そう思いながら着るように言われた服に袖を通す
「着ましたけど…」
渡されたのは清楚なキャミとカーディガンにスカート
いかにもお嬢様って感じ…
『似合いますよ。』
恭也さんは満足そうに微笑んだ
「ありがとうございます…」
私も笑顔で返そうと思ったけど顔が引きつっていたかもしれない…
何でだろ…
愁に可愛いって言われたときはあんなに嬉しかったのに…
恭也さんに言われてもちっとも嬉しくない



