続・らっく!!【完結】



俺は美弦が泣き止むように瞼にキスをした


『っだって…っ!!』


「美弦がいるだろ…?俺の代わりに泣いてくれてるじゃん。」


俺はまだ泣き止まない美弦を抱き寄せた


俺の代わりに泣いてる…愛しい君を…


『っ…!!好きだよっ…!!』


俺だって…愛してる…


頬に流れる涙を舐めとると美弦はう~っ!!と呻いていた


「言われるんじゃないかって、ある程度の覚悟はしてた…。」


俺は美弦をさらに強く抱きしめた



自分の中に生まれた罪悪感を消すように…








違うんだ…


高梨会長じゃないんだ…


本当に美弦を傷つけたのは俺なんだ…


美弦は悪くない


俺が…俺がいるから美弦が泣くことになるんだ…


泣かせてばかりだ…


やっぱり俺はふさわしくないのか…?


好きだという気持ちばかり押し付けていたのか…?


俺の隣に…本当に美弦の幸せはあるんだろうか…


黒い染みは瞬く間に広がって、ジワジワと俺の心を侵食していった…