「美弦ちゃんをもっと信頼しろよ。彼女は間違いなくお前が好きだ。わかったらさっさと謝れよ。」


愁は何も言わずに立ち上がり、バスルームに向かった


しばらくするとザーザーと水音が聞こえてきた


頭を冷やしに行ったのか…


俺はひとつため息をついた





俺からしてみれば少し…



少しだけ…愁が羨ましい…



理性がぶっ飛ぶくらい誰かを愛しているあいつが羨ましい…


俺は愁がつけていたゴールドリングを思い出した


愛ゆえの暴走…か…



美弦ちゃんと愁の行き着く先は何処なのか…?



何かが音をたてて崩れ始めた気がしてならなかった―…