~MASATO SIDE~
「おいっ!!入るぞっ!!」
俺は愁の部屋の扉を開けた
愁は壁に背中をあずけ、うな垂れていた
「美弦ちゃんに何したんだ…?」
愁は答えない
美弦ちゃんは泣きそうになりながら胸元を押さえ俺の横をすり抜けた
俺の予想が正しければ愁は最低最悪のことをしたということになる
「答えろよ。」
愁はゆっくり口を開いた
『美弦を無理矢理抱こうとした…っ』
愁は頭を抱えながらはき捨てるように言った
「お前何やってんだよ…。」
バカにも程があるだろ…っ!!
『俺にもわかんねえよ…っ…』
悲痛な叫びが玄関にこだまする
俺は愁の腕を引っ張り立ち上がらせるとリビングまで連れて行った
「話があるんだろう?」
愁は力無く頷いた…



