『初めまして､加賀美恭也(ｶｶﾞﾐｷｮｳﾔ)です』
総支配人さん改め加賀美さんはｸｽｸｽ笑いながら自己紹介をした
「高梨美弦です…//」
お互い“初めまして”じゃないことはわかりきってるのに､あえて初めてを装うのはかなり恥ずかしかった
穴があったら入りたい…//
『恭也くん､すまないね｡忙しかったんだろう？』
『いえ､こちらこそ大切な婚約者のためにもう少し早く来るべきでした｡』
加賀美さんは私を一瞬見たが直ぐにおじいさんに視線を戻した
『会長､本当に僕で宜しいのですか…？』
『構わんよ｡わしは君のような人物にもらってもらえればと思っとる｡』
私は思いっきり眉を寄せた
何かムカッときた…
私はものじゃないっ!!もらうとか扱いが酷いよ!!
