少しだけこいつに賭けてみようか……そんな風に思える自分も居て、
心境としてはとても複雑なのは言うまでもない。



「マロン……」

シナモンは心配そうな目をしながら、私にミントの言うこと聞けと言わんばかりの眼差しを向けてくる。





「あんたに賭けてやってもいいわ!私が魔術を使えるようになるのか……」

「約束するよ、必ず俺がお前の魔力を引き出してみせる。だから俺のことを信じろ」



……信じる……



なんでだろ、私ってばドキドキしてる?!

今までこんな事言ってくれる人が居なかったから──

それとも……?

「その言葉忘れないでよね!!」



こうして私たちは共に、次なる目的へ向かうこととなった。