泣きじゃくる私を、佑斗は優しく抱きしめた。


「分かったよ。じゃあ、オレの家に帰ろう」


「佑斗の家に?」


本当にいいの?


佑斗は頷くと、私の手を握った。


「あっちに車あるから、帰ろう」


すると、晴彦は少し嬉しそうな顔で、


「オレは、自分の車で帰ります」


と言って、走って行った。