それから、陸は何個か実を食べて、満足そうに近くの大きな岩に座った。


「この場所、他に誰が知ってるんだ?」


「私と陸だけだよ!だから、秘密ね」


そう言うと、陸は急に照れくさそうに、視線をそらした。


「何で・・・?オレだけに・・・?」


「えっ!!」


急に、そんな事を聞くなんて・・・。


何て答えよう。


もじもじしていると、陸はスッと立ち上がり、私の前に立った。


近くで見ると、陸って本当に背が高いんだなぁと思う。


ドキドキしながら、陸を見上げると、いつもと違う真剣な顔で言った。


「オレさ・・・。ずっと由奈の事が好きだったんだ・・・」