「ね?スゴイでしょ?」


得意げに言ったのに、陸は無反応のまま。


ただ、じーっと見つめている。


「すげ~。こんな場所があったんだ・・・」


よしよし。


感動してくれたね。


ここは、私が一人で探検した時に見つけた、通称「森の実の木」がある場所。


おいしそうな、いちごのような実がなっている木があるの。


それも、うんと見上げるくらい大きい木に、いっぱい実がなっている。


「食べれるんだよ?」


「マジで?でも、何で食べれるって知ってるんだよ?」


「持って帰って、見てもらったから」


私がそう言うと、陸は安心した様に、木に手を伸ばし実をひとつ食べた。


「うま~!!」