「何の為に?」


「そこには、洸輝さんとジンさんもいるはずです。二人もリョウさんを狙ってますから。そしてその後は…」


ゴクッと唾を飲み込み、晴彦は続けた。


「若旦那と竜二さんが、二人と闘うと思います」


やっぱり…。



「本当の目的は、洸輝さんとジンさんです」


晴彦の目からは、涙がこぼれている。


それもそうだ。


仲間だと思っていた二人と、争うなんて絶対にやりたくない。


晴彦だって、思いは同じなんだ。