青ざめている晴彦に、私はお願いをした。 だけど、思い切り首を横に振られてしまった。 「絶対にダメです!絶対に」 いつも以上に、力強くそう言う。 「私に、ただ黙って家にいろと言うの?」 「それが、姐さんの役割です。家を守るのが姐さんなんです!」 最後には、まるで私を叱責する様だった。 「じゃあ答えて。佑斗は、竜二とリョウの所へ行ったのね?」 晴彦は、口を固く閉じて頷いた。