白と黒の意味

 きっとわたしは不思議そうな顔をしていたのだろう。

 わたしの考えていることなど、

 お見通しのような目で愉快そうにみつめられる。

「きみ、まじめなんだね。
こういう本って、いろいろな使い方があるんだよ」

「いろいろな使い方って……?」

「本当にわからないの?
そのリボンの色、
 僕といっしょだし三年生だよね……
同い年なのにねぇ……」

 愉快そうな顔から、今度は目を丸くし、

 まるで珍種の動物を見たかのようなもの珍しそうに変化する。




 ころころ表情が変わるひとだな、と、ふと思う。