「わたしは、絶対に好きなひと以外は見ない」
わたしは、鳥海くんお自嘲や叫びをさえぎる。
伝えたい。
この、比重の違いを。
「絶対に、
好きなひと以外は見ない」
「はあ?
お前、そろそろ黙れよ」
「お金とか、立場とか、
そんなものに負けたりしない」
「うるさい」
「好きなひとには、
そのひとのままでいてほしいと思う」
「うるさいうるさい」
「偽りの自分なんて、
演じさせない」
「うるさいうるさいうるさい」
頬を伝うつめたいものは、まだ収まらない。
とどまることを知らない。
だから、わたしも言葉を発することをやめない。
涙と比例しているようだ。
どんなに拒絶されても、わたしは、やめない。

