「いい本だったよ、それ」
しまった。
少し、考える時間が長かったようだ。
彼は、にっこりと笑っている。きっと彼にはわたしが何を考えていたのかわかっている。
タイトルを見たままわたしは固まっていたのだから。
「き……きちんと勉強していて、その……えらいとおもいます」
……何を言っているんだ、わたし。
利用者のプライベートをのぞいてしまった罪悪感と、それを責められているような彼の笑顔と、借りている本が本なので恥ずかしさが混じり、焦っている。
「え、勉強?」
不思議そうな顔をする。
だからわたしも、違うのかと釣られて不思議そうな顔をしてしまう。
しまった。
少し、考える時間が長かったようだ。
彼は、にっこりと笑っている。きっと彼にはわたしが何を考えていたのかわかっている。
タイトルを見たままわたしは固まっていたのだから。
「き……きちんと勉強していて、その……えらいとおもいます」
……何を言っているんだ、わたし。
利用者のプライベートをのぞいてしまった罪悪感と、それを責められているような彼の笑顔と、借りている本が本なので恥ずかしさが混じり、焦っている。
「え、勉強?」
不思議そうな顔をする。
だからわたしも、違うのかと釣られて不思議そうな顔をしてしまう。

