明るい茶色に髪を染め、制服を着崩した、外見は、最近の高校生を代表するような、男の子。 だけど、わたしはそれとは正反対。黒く長い髪をみつあみにし、きちんと整った制服。 返却のために差し出された本を受け取る。 偏見かもしれないが、こういう身なりの人が図書館へ足を運んでいるのは珍しい。 わたしがカウンターに座っているときには、ほとんどそういう種類の人間を見たことがない。