そんなかわいい姿に、 わたしはほだされない。 そうこころに固く誓い、 こぶしをぎゅっと握りしめる。 「食べられるわけないでしょ。 そんなことより、 どうしてここにいるのよ」 現状把握をするべく、 彼に問うが、彼は答えない。 救いを求めるような目をやめ、 今度は目を丸くし、輝かせ、 うれしそうな表情をしている。