「あー!タコさんが!」 タコさんに駆け寄る彼。 わたしの驚きなどぜんぜん気にも留めず、 落下の原因であるのは彼であるのに、 そんなことを露ほどにも思わないのか、 落下したタコさんを悲しそうに見ている。 「なぎこっ、 これ……もう、食べられない?」 しゃがみこんで、とても、それはもうすごく落ち込みながら、 救いを求めるような目でこちらを見ている。