いつものようにベンチに座り、 布でできたピンクのギンガムチェックのお弁当入れを開き、 お弁当を広げる。 「いただきま」 「なぎこ、みーつけた」 背後から、いきなり声がする。 だれもいないと思っていた矢先のことだったため、 予想外の出来事にびくっと体が必要以上に跳ねる。 大好きなタコさんウインナーが、 ぽてっというかわいい着地音とともに落下した。