そしてあのひとのことが気になって、 全然集中できなかった授業が終わり、 昼休みになる。 わたしはお弁当を教室では食べずに、 いつも屋上で食べる。 なぜだか屋上には人がいない。 だから、ひとりになれるその空間を好んで使うことにしている。 お弁当を持って、移動しようと椅子から立ち上がったそのとき、 クラスメイトの女子が数人、わたしのもとへとやってくる。 「藤原さんて、鳥海くんと仲良かったの?」 鳥海くん? だれだ、それは。