でも、その女と話しているうちに、いい子だな、と思い始めた。 春菜が気に入るのもわかる、と。 そして、何より、雰囲気が春菜と似ている。 だけど、ひとつだけ違ったことは、「僕」の俺をかわいいね、とか言わずにいてくれたこと。 春菜が作った、偽りの俺を、誉めなかった。 誉めなかったんだ……