ｻﾞﾜｻﾞﾜ･･･

ｺｿｺｿ･･･

ｸｽｸｽ･･･

聞こえます・・・

分かってますデブな事なんて・・・

花崎　美春＜ﾊﾅｻﾞｷ　ﾐﾊﾙ＞

この高校に入学して早２ヶ月

名前だけ美しくても・・・

何も変わりはしない・・・

「おい！ブタ！どけよ！お前人の二倍くらい横があるんだから淵歩けや！」

「ご・・・ごめんなさい・・・」

「あぁ？聞こえねえよ！」

ドンッ

蹴られてもしかたないのよ・・・

私可愛くないもん・・・

黒髪のオカッパでスカート丈も長いデブ。

最悪じゃない。

蹴られて当たり前だわ。

ｸｽｸｽ　やだぁ　ｸｽｸｽ　見てあの子超ﾃﾞﾌﾞ・・・ｺｿｺｿ

デブで御免なさい。

この高校に入学してきて御免なさい。

そんなﾈｶﾞﾃｨﾌﾞな私の前に突如現れた王子様・・・

ｷﾗｷﾗｰｰ（効果音）

「・・・邪魔」

・・・・え？

「あ・・・すいません。」

「もーちょいデカイ声で喋んなよアンタ。」

「あ・・・はい。気をつけます・・・。」

「じゃーね。」

「さようなら・・・」

１-Ａ組　早坂　琉＜ﾊﾔｻｶ　ﾙｳ＞

名前もルックスもお美しい・・・。

私には遠い存在だわ。

私の家は少しばかり裕福なので㌍なんて気にせずすごくお料理が出てくるから・・・

デブに・・・