え?何が起きたの?
今、私を抱き締めているのは、鳴海?
「頼むから、このまま、俺の顔を見ないで聞いて」
「う…うん」
鳴海の厚い胸板に押し付けられてる。
心臓バクバクなんですけどっ…!!
「俺さ、高校入って、一目惚れした女がいるんだ」
―えっ、衝撃告白!?
「でな、ずっと…今も好きでさ」
ん?
じゃあ何で私を抱き締めてるの?
「その子とやっと今年同じクラスになれて嬉しかった。」
「うん…」
「でも、その子が好きなのは、大事な幼なじみでな?」
「うん…」
「俺頑張ってんのに、気付きもしねぇ」
「うん…、その子って……誰?」
「オイ、いい加減気付けよ」
「だから、誰?」
「お前」
「え?」
「早乙女真綾」
「えっっ!!」
―ガシャッ!!
鳴海から思いっきり離れたら、机とぶつかった。

