部屋の時計を見てみると、もう9時を過ぎている。 「敦司?時間だいじょうぶ?」 「おぅ。家隣だからすぐ帰れるし」 「あ、そっか!」 「ボケ」 「私がボケなら敦司はアホ」 目が合って笑い合う。 私には、当たり前のようなことが、とても奇跡に感じるんだよ…。 敦司の笑顔一つだって、写真に納めておきたいくらい私には大切なんだよ。