気がつけば、もう夕暮れに近づいていた。 「もういいや」 沈黙が続いた後に、ユイちゃんが口を開いた。 「え?」 「だから、もう諦めるよ」 「うそ…」 「やっぱり今日来て思ったの。この人にはかなわないってね」 「え…」 「私モテるし!敦司センパイより良い男みつけてやるんだからねっ!」 なんて言いながら笑顔になったユイちゃんの顔がとても素敵だった。