女たらしの恋愛事情







「あんな奴、消えてしまえばいいのに」




ふん、と鼻で笑ったのは、



「唯ちゃん・・・・・」



つやのある長い黒髪を一つに束ねているのが、
また魅力的の唯ちゃん。あたしの親友。




「まったく・・・アイツ、相変わらずね。」




なぜか。唯ちゃんは異様に彼を嫌っているらしい。




「合コン、とかさ。
 陽菜に言ってから行ってんの?」




私の隣にガタンと座って。




「・・・・・うん。
 一応、聞かれるんだけど・・・・・」




目を伏せ、答える。




「なんで!?嫌とか言えないの?」



声を荒げる。




「だって・・・・あたし、
 そんなコト言える立場じゃないんだもん。」





 
 

「・・・・・・・・いえないよ」