迷いが生じた。




やっと、願いが叶ったと思ったのに…




苦しい…




老いる前に死に行く事が、こんなにも…勿体無いて感じるなんて…




呑気に感じている場合じゃ…ないのに…



「いい加減にしなさいよ! いつまで寝ているのよ!!」




苛立った母の声が、死んでいる身体に呼びかけていた




「い、いやぁぁぁああっ!!」



驚愕した、母の声が響きわたる。




上から見下ろしていた私は、驚いて慌てている母の姿をただ、ただ、見ていた。