まだ、小5だった俺がなんとなく予想はついていた。 だが、首を傾げてなんのことだかわからないというとぼけた振りをした。 「望夢、ハッキリしなさい!」 「・・・・・」 俺を見て親父はため息をついた。 「ナナ、望夢の相手をしてやってくれ。」 「えっ?!ナナ?うち、秦(シン)さんとがいいのにー!」 秦さんとは俺の親父のことだ。 「秦さんは私が良いっていってるんだから!ねえー、秦さん!」 「ナナ、今度な!」 「えー…じゃ、秦さん、次は絶対だよ?約束ね?」