そして、俺はまた狩野の耳元で、
「今日の良江は凄く可愛かった。また、あんな良江を見せてよ。んでまた、俺の中で喘いで。」
なんて言うと、狩野は再び顔を赤くして
「そ、そうね。また、続きをしましょう。」
狩野は満足そうに帰って行った。
若い男に抱かれて気分がいいのかもしれない。
俺は見送る狩野の顔が見えなくなった瞬間、鳥肌がたった。
"俺はあんなやつをだいたのか"って。
俺は頭の中から書き消そうとした。
ナナが喜んでいる顔だけを思い浮かべた。
そんなことを考えながら、狩野に買ってもらった時計を売りに急いで帰った。


