鏡-kagami-




「ねぇ!」

「何?」


みなとが振り向く。


「な、なんであんなに速いの?」


 
あ~あ・・・
何で私は素直にかっこよかったって言えないんだろ。




「ん~・・・るかが見てたから、かな?」


「へ、変なこと言わないでよ!」

・・・期待しちゃうじゃん。



「前から言ってんじゃん。」


みなとの顔が近づく。




耳にそっと吐息がかかる。

「るかの事が好きだから」



「///」



私もって言いたい。
でも言えない。
絶対言えない。



ヒュ-ヒュー!



あ・・・

「ちょ、そんなんじゃないから」



それだけ言って逃げた。
私ってホント、ばか。