鏡-kagami-




「ごちそーさま。超うまかった!」


自然とニヤけてしまう・・・


「あ、うん。」

「じゃあさ、明日から俺の弁当も頼んだ!カレシだからな♪」

カレシだからっていまいちよく分からないです!まぁいいけど。


「了解。美味しいの作ってくる」



付き合うってこういう事なんだぁ~、と実感してボケーッとしている夢華にみなとは、


「るーかぁ!」


呼んで手招きする。
いつの間にそんな所へ!!

みなとはジャングルジムの一番上まで登っていた。

「ホント小学生みたい」

とつぶやいて上を見上げた。



「るか、おいで」

「え、るかも上るの?!」

「あたりまえじゃん」

と言ってみなとはアメを見せびらかす。
ほ、欲しい!!!


「行く~!!」


夢華は急いで一番上まで上った。



・・・わぁ!!!
めっちゃキレイ!!!!

海が見えてすごくいい眺め。


感動して目を輝かせる夢華に、


「ここ、俺のお気に入りの場所なんだ」


まっすぐ向いてつぶやいた。それから二ッと笑った。笑ったけどその目はどこか切なかった。でもるかは何も聞かなかった。・・・聞けなかった。聞いちゃいけない気がした。