深い眠りから目が覚める…


ゆっくりと目を開けると

強い光に目が眩む

「まぶし…」

呟く…

目が慣れてくる

…何かが足りない…

「あれ」

隣にいるはずの君がいない…

辺りを見渡す…

(帰ったのか…)

思った瞬間…
<つー…>

泪が溢れている…

「………」

一瞬、理解が出来ずにいた

「何で…」

解らないまま、ベッドからおりる

テーブルには、一枚の紙

手に取る

『さよなら』

たった一言

読んだ瞬間に、僕は全てを理解する


胸がイタい…

泪が溢れる…



一度きりの遊びのつもりだった

遊びの…ハズだった

お互いの名前も知らないまま


「何だよ、これ…」

胸に大きな穴があく…

まだ残るぬくもり…

たった一度きりの遊びが

本気に変わっていた…

あわてて外に出る

…が、遅かった…

名前も知らない

何も知らない…

探そうにも、手がかりが無い…

ベッドに戻り、うずくまる…

始まりと終わり…

同時に訪れた恋…

また、泪を流した…