「なんでよ」
「いや、爽香を吹っ切ったんだけど・・・。向こうが気まずいらしくてさ」
完璧に吹っ切ったらしい壱稀。
本を並べながら”部活だりー”とぼやいてる。
「へぇー」
私と壱稀は図書委員になった。
別に合わせた訳じゃなく私はくじ運の悪さで、壱稀は部活をサボるため。
1週間の当番は正直だるいけど、壱稀と一緒だ。
他の子とやるよりは大幅にやる気が違う。
「へぇーじゃねーよ。お前はどーなんだよ」
「へ?私?」
分厚い埃かぶった本を棚にしまう途中、驚きで落としそうになった。
いきなり何言い出すのよ・・・。