「だから、そんな顔してんだろ?」
「え、ちょ・・・っ、壱稀」
背中がやけに冷たい。
本棚が背中にぴたりとついてひんやりとしてる。
気づけばもう、そこまで追い込まれていた。
顔もきっと、誰だって気づくほど赤い。
「誤魔化せてねーから。顔、赤いけど」
その事を壱稀に指摘されただけで顔がもっと赤くなるのが分かった。
何コレ。
壱稀、変だよ。
「壱稀・・・ってば、変、だよ」
途切れ途切れだった。
もうなんて言えばいいか分からなくて近すぎる距離がさらに私を混乱させた。
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