「瀬璃?何だよボーッとして」
そんな笑い声が聞こえたのは放課後の図書室だった。
「あー、ごめん。ボーッとしてた」
何でこんな日に限って壱稀と2人なんだろう。
現実をそんな簡単に受け入れられないに決まってるでしょうが。
その事実を聞いて3時間程度しかたってないんですけどもー。
なんて文句、通用するわけなかった。
「本当、変だっつーの。どーかしたか?」
そう言って首を傾げた。
その姿がどうしても愛しい。
もう諦めなければならないと思うのが苦しい。
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