春美のテンションがいつになく高いので、あたしは行くことに決めた。
―放課後
荷物をまとめていると、キャーキャー黄色い声が飛び交っている。
っうるさいなぁ。
どうやらその声たちは、
うちのクラスの入口にいる男に向けられているようだ。
―しかも、やたらとその男と目が合う。
なんなの?
あの人、なにしにここにきてんの。
あたしは頻繁に向けられるその男からの視線を
無視して廊下に出て行こうとした。
だけど、近付くほどに―
目を離すことができなかった。
金と茶の混じった襟足の長いウルフ
ぱっちり二重の幅の広い目に
しっかり鼻筋が通った細い鼻
細い輪郭に透き通るような綺麗な肌
180は余裕で越えた高い身長に
スラッとした筋肉
…いろんな男を見てきたけど
こんな綺麗なひと
見たことなかった。
