一哉と紹介されたその男は
竜より少し背が低く、多分178くらい。
ソフトマッチョで黒に近い茶の短髪
奥二重で鼻も高く、
こちらもかなり整っている。
『一哉は、どこ高?』
『あっ、こいつまだ中坊なんだよ。
俺と中学一緒でいっこ下。』
『年下ぁ〜〜〜!?』
この容姿じゃ絶対高校生だと思ってたあたしは驚いた。
いままで遊んできた年下はみんなガキっぽさがあったから。
一哉は妙に落ち着きがあるし、余計にそう思った。
『茂森中っす』
『そーなんだ。てか別にタメでいいよ?』
『おう。』
一哉は口数は少ないけど
時折見せる笑顔が無邪気でかわいかった。
きっとこのギャップでたくさんの女を魅了してんだろーなぁ。
夜まで遊び回ってお腹が減ったあたしたちは
近くのファミレスに入った。
『お前たちもうすっかり仲良しじゃん』
竜がコーラを飲みながら言った。
『まぁ一哉は、なんか話しやすい』
『ってこいつそんなに喋ってねえだろ!』
あたしはタバコに火をつけた。
『一哉は、彼女いんの?』
煙を吐き出しながらあたしは聞く。
『いるよ』
一哉はいつものように無表情で答えた。
