遥side
「だっ―!!
終わんねェ!!!」
俺は劇練の連中の休憩中も
準備をしていた。
大道具って地味だが、
結構大変だ。
「ねェ、遥君♪
コレどうしたらいい~??」
「あ、あたしもこの台詞のいい方、
聞いてほしいんだけどォ~??」
最近すごく女子に話しかけられる。
…正直、うっとおしい。
「あ、わりぃ。
俺、今忙しいから他に頼んで。」
俺は疲れて、教室を出た。
そんなに焦る事もない。
まだまだ時間はある、
そんなこと分かっているのに、
早く完成させたいと気がせってしまう。
『アイツの喜んだ顔が見たい』
…そう、思っているのは確かだ。
アイツならイラつかない。
一緒にいても、迷惑をかけられても。
アイツの、渡草の笑顔はホッとする。
そんな事を考えていた時だった。

