暗い部屋で泣いているのは加奈。


そして、もう一人。


静香。


彼女は加奈のいわゆる命の恩人というもので。


そして、それと共にこれから加奈と一緒にもがき苦しんでいく仲間の一人……。


二人が扉をひらいたからには次に誰かがその扉を再びひらくまでは解放されない恐怖が彼女たちを襲い続けるであろう。


なぜか、なんて答えはない。


それが決まりだから。


この世界の、暗闇で生きるにはそうするしかないのだから―――――