『んぅ~』 重たい瞼をパチパチさせて、上半身を思いっ切り伸ばす。 『もう朝かぁ……』 カーテンの隙間から差し込む光に目を眩ませる。 ベッドから体を下りて、すぐ側にあるバッグに手を伸ばした。 大きなバッグ。 部屋はガランとしている。 今日、新しい家に引っ越すんだ―――…