だが、オカシイのだ。 不思議なことに、ソイツの歩く速さと音の速さが、全然違って、音がずれて響いているのだ。 目の前のピエロはゆっくりとゆっくりと、一歩一歩歩いてよってくる。 だが、靴の音はとても速くてコツコツコツコツコツとすごいスピードなのだ。 その不自然さからか、怖さは増し、俺の額にゆっくり汗が流れる。 そして等々俺の前まで来てしまったピエロはニッ…と、笑い、床にしりもちついてる俺に目線を合わせるようにして腰をおろし、大きな箱を開けようとする。