君と初めて逢ったのはね、高校2年生の冬あたり。
あたしの親友、涙の学校の男子と合コンで。
君はどんな気持ちだったの?
分からないから、今でも聞けずにモヤモヤしてる。





「「「かんぱーーーい!」」」

―――カチャン

「はい!自己紹介しようぜー!」
「じゃ、栗高から!!」
栗高こと、涙の通う栗田音楽大学付属高等学校。
結構頭のいい高校だけど、音大付属なんてエリートに決まってる。
ちなみに、美男美女が多い。涙もその1人だ。



「はい。じゃあ、永高」
永高こと、あたしが通う永橋高等学校。
あたしの暮らす街で一番馬鹿な高校。
いたって普通の高校。


「どーも!!朝日麗羅でーーす!よろしく」



コギャルといわれてきたあたし。
軽い感じで自己紹介を交わす。実際軽いわけだし。
涙なんて・・・


「安川涙、です。」
なんだもん!可愛すぎてうけるよおー(笑)
そんな涙の隣にはあたしの学校の男子。
確か・・・麻生拓吏。結構イケメン。



「麗羅ちゃん、何?考え事?」
「え!?あーごめん。」
「もー!俺の相手してよー」
なんだろ、この人。えっと?
「江越俊哉くん?涙と同じ軽音学科?」
「そーそー!安川ちゃん、めちゃくちゃもてるよ」
「うん、中学もだったし!」
「俺的には麗羅ちゃんのほうがかわいいけど!」
何気この人近いし!!
早く帰りたああいっっ!涙を連れて帰りたああああい!!