神社に戻った猫は境内の一角にクッションを置き、猫スペースを作った。 (はやく暖かい季節にならないかな) うとうとしながら考える猫の耳にキツネの小さなこえが聞こえた。 (寒さがしのげたら冬も悪くはないさ。俺も少しは協力するよ) ふわり、と空気の層が体を包みこんだような感覚がした。 猫は眠りにおちていった。