聞いた私を見据えて蓮さんは口を開いた。


「俺の気持ち」


気持ち?

急に心臓が速度を上げる。




「良かったら、俺と付き合って下さい」



時間が止まる。

床に落ちている微粒子のラメが舞い上がった気がした。


……蓮さんの目が仕事の時くらい真剣で、でもそれ以上に熱がこもっていて……逸らすことができない。



「いいでしょ?バレンタインに逆告白!」


蓮さんの太陽みたいな笑顔は寒さを忘れさせてくれる。

答えは頭で考えるより心や体が知ってる。



でも……バレンタインか。

なら……


「返事はホワイトデーがいいですか?」

「えー……まさかの意地悪?そんなの俺、待てないよー」


蓮さんの顔は急に曇り空。

それはそれで可愛いかも。