キミといたくて ~AYA~


同じ場所へ帰るのに、結衣ちゃんはわざわざ、あたしたちから離れた。

真由美ほど心配してはいなかったけれど、最後にニコッと笑った顔が可哀想に思え、あたしはじっと彼女の後姿を見る。

真由美が言ってた通り、今日の体育はバトミントンだった。ペアの相手は自由に選べたから、あたしはもちろん真由美と。

でも、結衣ちゃんは他のグループの子と組んでいた。しかも、相手が決まるまでに、時間もかかったみたいで。

奈美ちゃんたちはそれを見て見ぬふり。3人で、すぐに羽を飛ばし始めたの。結衣ちゃんも、彼女たちの中に入ろうとはしなかった。

そのときから真由美は心配してた。一緒にやろう、と声をかけそうにもなってたくらい。でも、かける前に結衣ちゃんは、別のグループに入れてもらってたんだ。

「明日には元に戻ってるといいね」

結衣ちゃんを目で追うあたしに、ね、と笑いかけてきた真由美。

「うん。そうだね」

ほんと、真由美ってお節介。お節介だけど、こういう優しいところは尊敬できる。

自慢の親友だ。