『午後も引き続き、卒業式の練習をいたしますので、3年の皆さんはお昼休みの後、1時10分までに体育館に集まってください。繰り返します……』

放送委員の声で止まった、あたしたちの話し合い。

一旦、話すのをやめていた結衣ちゃんは、繰り返される言葉を最後まで聞かずに、また口を開いた。

「仲直りしてほしいの、真由美と」

真剣な顔で見つめられる。仲直りなんて、とそのことを考えないようにしていたあたしは、返事に困って目を伏せる。

「お願い、亜矢ちゃん」

身を乗り出して、声を大きくする結衣ちゃん。

ゆっくり顔を上げたあたしは、眉間にしわを寄せた。