“風邪、大丈夫? 早く元気になってね。亜矢がいないとつまんないよ” いないと寂しくて。 “ねぇ、高校も一緒のところ受けようよ!” いないことなんか考えられなくて。 “亜矢!” 毎朝、あの笑顔にホッとしてた。 “もう、これだから亜矢は” 話しても話しても、全然、話し足りなくて。 “亜矢の野菜、この魚と交換しようよ” 今のあたしには、あんなふうにおかずを分け合う相手もいない。