「……5時間目、何するんだろうね」
それとなく話題を変えた。じゃないと、いつまでも気にしてそうだし。
「あー、多分バドミントンだと思う。3時間目に体育だった2組の子たちが、したって言ってたから」
視線をこっちに戻した真由美。
「マジで? やったぁ。この前と同じマット運動だったらやだなぁ、って考えてたんだぁ」
「亜矢はマットがキライだもんね~」
「大ッキライ! あたし、体がかたいもん!」
ホッとするあたしは、彼女がまた向こうを見ないよう、めいっぱい笑って話しかけていた。
だって、他のグループの話なんて、つまんないもん。
「自由にペアが組めるんだったら、一緒にやろうね!」
「うんうん! 何回続けられるか、やってみようよ!」
あの子たちはあの子たち、あたしたちはあたしたち。
自分たちがうまく行ってれば、それでいい。他のグループに興味なんてない。



